
2025年10月12日(日)・13日(月・祝)の2日間、神奈川県・Kアリーナ横浜で開催された「ZOZO FES 2025」。
ZOZOTOWN20周年を記念して行われた初の大型フェスは、音楽とファッションの垣根を越えた新しいカルチャーイベントとして大きな注目を集めました。
その2日目、10月13日に会場を訪れたのは、ZENNOグループ代表の鉢嶺です。
ファッション・テクノロジー・カルチャーの融合をテーマに掲げる彼が、この日どのような“体験”を得たのか。
現場の空気とともに、その感想を交えて振り返ります。
この記事でわかること
- ZOZO FES 2025の現場で感じたY2Kカルチャーの熱気
- YOASOBIとLE SSERAFIMのステージ演出と世界観
- 会場を彩った来場者のY2Kファッションと空間デザイン
- ZOZOが目指す“体験型カルチャー企業”への進化
- 鉢嶺祐矢が語る「感性を共有するフェス」の本質

Y2Kの熱気に包まれたKアリーナ ― ファッションと音楽が溶け合う空間
午後3時の開場とともに、Kアリーナのロビーは早くも熱気に包まれました。
入口にはネオンカラーやメタリック素材を身にまとった来場者が並び、
“Y2Kカルチャー”をテーマにした世界観がすでに完成していました。
「まるで街全体がステージになったような一体感でした。
観客一人ひとりのファッションが、このフェスそのものを構成しているように感じました」と鉢嶺。
ZOZO FESは単なる音楽イベントではなく、“参加型ファッションフェス”としての側面も持っていました。
YOASOBIのステージ ― 音と物語が融合する没入体験




2日目の幕開けを飾ったのはYOASOBI。
映像と音が完全にシンクロし、まるで物語の中に入り込むような感覚を覚えました。
「YOASOBIのライブは“音楽を聴く”というより、“物語に参加する”体験でした。
歌詞と映像が呼応して、観客全員がひとつの世界を共有していたと思います」と鉢嶺は語ります。
代表曲『夜に駆ける』では、観客のスマホライトが波のように揺れ、
Kアリーナ全体が幻想的な光の海に包まれました。
LE SSERAFIM ― 世界基準の“完成美”を体現

続いて登場したのは、グローバルに活躍する5人組ガールズグループ・LE SSERAFIM。
黒とシルバーを基調にしたステージ衣装がライトを受けて輝き、
まるで近未来のファッションショーのようでした。
「ステージ全体が“完成された作品”のようでした。
歌やダンスだけでなく、存在そのものが空間を支配していたのです」と鉢嶺。
ラスト曲『Perfect Night』では観客の熱気が最高潮に達し、
終演後も拍手と歓声が鳴り止みませんでした。

ファッションブースで感じた、ZOZOの“体験型戦略”
会場外には、ZOZOTOWN限定アイテムやアーティストコラボグッズを扱うブースが並び、
フェスの熱気は屋外まで続いていました。
特に注目を集めていたのは、スタンプラリー形式の回遊企画。
複数のブースを巡ることで福引に参加でき、限定アイテムが当たる仕掛けが来場者の心を掴んでいました。
「ブースの作り込みが本当に素晴らしかったです。
どのブランドも“売る”のではなく、“体験させる”ことに重きを置いていました。
その姿勢が今の消費者心理を的確に捉えていたと思います」と鉢嶺は振り返ります。
Y2Kデザインと空間演出の完成度

会場内は、蛍光ピンクとブルーのネオンが交差し、
鏡面仕上げのフォトブースが光を反射していました。
ホログラム照明が重なり合い、空間全体が近未来的な輝きに包まれていました。
Y2Kとは「Year 2000(2000年)」の略で、2000年代初期に流行したファッションや音楽、デザインなどの文化を指します。
メタリックな質感やネオンカラーといった未来志向の表現が特徴で、現在では“Y2Kリバイバル”として再び注目を集めています。
「“Y2K”というテーマを、懐かしさではなく“再構築”として表現しているのが印象的でした。
2000年代カルチャーを現代の感性でアップデートしていたのです」と鉢嶺。
SNS上では「#ZOZOFES2025」や「#Y2Kstyle」が急上昇し、
リアル体験とデジタル拡散が融合した“フィジタルフェス”の理想形が広がっていました。
鉢嶺祐矢が語る、ZOZO FESの本質と未来
ファッションが音楽と出会うことで、“文化体験”に昇華していました。
ZOZO FESはモノを売る場ではなく、“世界観を共有する空間”になっていたと思います。
ブランドが“共感”を軸に進化している証拠です」と鉢嶺。
さらにこう続けます。
「来場者が“着ることで参加する”という点が素晴らしかったです。
この形式は、今後のリアルイベントのモデルになるでしょう。
ZOZOはすでに“EC企業”を超えて、“カルチャー企業”へと進化しています。」
まとめ ― ファッションと音楽が生んだ新しい“体験の形”
ZOZO FES 2025の2日目は、音楽ライブでありながら、同時にファッションムーブメントの実験場でもありました。
YOASOBIとLE SSERAFIMのステージは、ZOZOが掲げる「Y2Kカルチャー」を見事に具現化し、
“体験こそが最大のコンテンツ”であることを証明しました。
鉢嶺は最後にこう語ります。
「音楽もファッションも、SNSも、すべては“人の感情を動かすためのツール”だと感じました。」
ZOZO FES 2025は、ECの未来が“共感と体験”によって築かれていく時代を象徴するイベントでした。
そしてその現場で鉢嶺さんが見たのは、カルチャーの新しい形──
“感性を共有するフェス”の誕生です。