銀座の人脈がつないだ、新潟・長岡への旅路
2025年夏。鉢嶺祐矢は、一本の連絡を受けて長岡行きを決めました。
銀座で築いたネットワークをたどるなかで、市議会議員からの特別なチケットを手に入れることができたのです。
向かった先は、大曲、土浦と並んで日本三大花火大会のひとつとされる「長岡まつり大花火大会」。ただの観覧ではない、特別な体験の始まりでした。

「有料化」の是非を超えて──見せつけられた圧倒的な完成度
2025年の長岡花火大会には、2日間で延べ100万人以上の来場者が詰めかけました。地方の一イベントとは思えない、異例の規模。まさに夏の風物詩、全国から熱視線が注がれる存在です。
かつては無料で誰でも観覧できたこの花火大会も、現在は全席が有料席となっています。鉢嶺はその変化に対し、むしろ肯定的な印象を持ちました。


桁違いの音と演出、そして色彩。観るというより“感じる”体験。
そう感じさせるほどの完成度。裏には、膨大な技術と情熱を注ぐ花火師たちの存在があります。有料化により、そのプロフェッショナルたちに正当な対価が支払われていることも、感動をより深める一因となっていました。




夜空を包むパノラマ──その近さに、心が震えた
河川敷の観覧席に腰を下ろした瞬間、鉢嶺の目に飛び込んできたのは180度に広がる夜空。
視界いっぱいに広がる空間に、ただただ圧倒されます。鉢嶺が期待に胸を膨らませる中、ついに花火大会が始まりました。
頭上で炸裂する花火の振動が、胸にまで響く感覚。
映像や写真では伝わらない、身体ごと包み込まれるような迫力がありました。
打ち上げ場所との距離の近さが、観客を受け身ではない“共演者”のように感じさせてくれる──そんな特別な没入感がありました。
魂を打つ「フェニックス」──記憶と祈りの象徴
長岡花火の象徴とも言えるのが、「フェニックス花火」。
その演出は、単なる視覚の美しさを超えて、見る者の心に深く訴えかけてきます。
演目名 | 特徴 |
---|---|
フェニックス | 尺玉100連発以上/幅約2km/音楽との完全シンクロ |
2004年に起きた新潟中越地震からの復興祈願の想いを込めて生まれた、物語性のある花火。
だからこそ、見終えたあとに自然と涙がこぼれてしまう観客が多いのでしょう。
夜空に羽ばたくようなその姿に、希望という言葉が重なります。
来年は“自分の想い”を打ち上げたい

この夜を終えて、鉢嶺の胸には新たな願いが芽生えていました。
「来年、自分の名前で花火を上げたい」
長岡花火では、個人での協賛打ち上げも可能です。
単なる名誉ではなく、心に宿る想いを夜空に託す行為。観客から、支援者へ──その一歩を踏み出したい気持ちが、確かに芽生えていました。
地元の温もり──R STYLEで感じた長岡の人情
観覧後、鉢嶺が訪れたのは長岡市内のラウンジ「R STYLE」。
そこにいたのは、気さくに声をかけてくれる地元のスタッフたちでした。

観光客ではなく、この街の一員として迎えられた実感。
華やかな花火とは対照的な、静かな感動。人の温かさこそが、この街の誇りだと感じさせてくれました。
鉢嶺流・長岡花火2026年攻略ガイド
ポイント | 内容 |
---|---|
チケット取得 | 抽選:4~5月/先着販売:6~7月 ※早期準備が重要 |
鑑賞の方法 | 有料指定席がベスト。180度パノラマを体感 |
必需品 | 折りたたみ椅子・飲料・モバイルバッテリー・懐中電灯 |
混雑対策 | 公共交通を利用し、長めの滞在計画を |
穴場スポット | 悠久山公園、ショッピングモール屋上、展望エリアなど |
終わりに──花火の下でつながる“想い”
今回の長岡花火大会で、鉢嶺が体験したのは単なるイベントではありませんでした。
銀座という都会で築いた人脈から広がったご縁。それが長岡という土地で形になり、心を動かす時間へと変わったのです。
光と音の向こう側に見えた、人々の情熱と願い。
花火とは、技術や芸術であると同時に、“人の心”そのものなのかもしれません。
次は、鉢嶺の名前を掲げた花火が、夏の夜空を彩る番。
その姿をあなたもぜひ、見届けに訪れてみてはいかがでしょうか。
こんな人におすすめ
- 映像では味わえない、本物の花火を“体で感じたい”方
- 多少の不便を超えてでも、価値ある体験を得たい方
- 日本文化や復興に対する想いに共感できる方
- 観光だけでなく、地元の人々との交流を楽しみたい方
- いつか自分の名前で花火を打ち上げてみたいと夢見る方